インフォシェア株式会社 小林茉利奈
みなさま、こんにちは。インフォシェアの小林と申します。
本稿は、 SharePoint で古くなったドキュメントを自動削除する方法をご紹介いたします。
会社によってはドキュメントごとに保管期間が決まっていたり、一定期間更新がなかったドキュメントを自動で削除したいという要望があったりするかと思います。
SharePoint で古くなったドキュメントを自動削除するには、「情報管理ポリシー」を使用します。
情報管理ポリシーを使用すると、ドキュメントの[作成日時]や[更新日時]、リストやライブラリの列に入力された日付から換算して、X日(月、年)後にドキュメントの管理を自動で処理することができます。処理の方法も様々です。 SharePoint のごみ箱に移動したり、完全に削除したりすることができます。
※情報管理ポリシーの注意点
(1)情報管理ポリシーは週に1度実行される
情報管理ポリシーは、既定では一週間に一度動くよう設定されています。
そのため、"ドキュメントを更新日時+1日にごみ箱に移動させる"と設定していても、実際の処理は1日後ではなく、更新日時の2~8日後の間に行われます。この頻度は、サーバーの全体管理([情報管理ポリシー]のタイマージョブおよび[有効期限]のタイマージョブの変更)で、変更が可能です。
(2)設定の単位
情報管理ポリシーの設定は、サイト コンテンツ タイプ、リスト、ライブラリ、またはフォルダー単位での設定が可能です。
"コンテンツ タイプ"とは何だろう?と思われた方もいらっしゃるかと思います。
コンテンツ タイプとは、例えば、同じような列や情報管理ポリシーを複数のリストやライブラリで設定したい場合、個々のリストやライブラリで設定するのは大変です。そのような場合に既に列や情報管理ポリシーが作成されたコンテンツ タイプをリストやライブラリに関連付けることで、コンテンツ タイプの設定を引き継ぐことができます。また、設定の一元管理が可能となります。
コンテンツ タイプを利用すると、情報管理ポリシーだけでなくテンプレートや管理されたメタデータ、フォーム、ドキュメント情報パネル(メタデータを入力するためのフォーム)を引き継ぐことができます。
(3)サイト コンテンツ タイプ単位で設定を行う場合、[更新日時]を選択できない
情報管理ポリシーをサイト コンテンツ タイプ単位で設定を行う場合、イベントに [更新日時]を選択することはできません。
≪サイト コンテンツ タイプ単位で設定を行う場合≫
≪ライブラリ単位で設定を行う場合≫
情報管理ポリシーを使用することで、業務で保管期間が決まっているドキュメントを数年後に自動削除したり、一定期間更新のなかったドキュメントを自動削除したりすることが可能となります。
■参考
情報管理ポリシーについてより詳しく知りたい方は、下記を参考にしてください。
情報管理ポリシーを作成して適用する(SharePoint Server 2010):
http://office.microsoft.com/ja-jp/sharepoint-server-help/HA101631505.aspx#_Toc262125404
以下では、情報管理ポリシーの具体的な設定方法をご紹介します。
1.情報管理ポリシーを設定したいライブラリを開きます。
2.上部リボンの[ライブラリ]をクリックし、[ライブラリの設定]を選択します。
3.権限と管理セクションにある[情報管理ポリシーの設定]をクリックします。
4.[ポリシーソースの変更]をクリックします。
5.[ライブラリとフォルダー]をクリックします。
6.確認のダイアログが表示されるので[OK]をクリックします。
7.ライブラリ ベースの保持スケジュール セクションが表示されます。
[保持ステージを追加する]をクリックします。
8.イベント セクションの[このステージがアクティブになる要因を指定してください]で、[このステージはアイテムの日付プロパティに基づく]にチェックをいれ、
期間と年(月、日)を設定します。
また、[処理]の[このステージが開始されたときに、次の処理を実行します]で、どのような処理を実行したいか選択します。
例えば、
期間:[更新日時]+1年
処理:[ごみ箱に移動]
と設定すると、1年間更新されることがなかったアイテムが自動的にごみ箱に移動します。
設定ができたら、 [OK]をクリックします。
10.編集ポリシーの画面に戻るので、[適用]をクリックし、[OK]をクリックします。
以上で設定ができました。